血圧管理

血圧管理
【目次】
【自律神経系英: Autonomic nervous system)】




【本文】
看護Roo!:
●動脈の進展力の低下。収縮期高血圧。薬剤師の業務支援ソフト:収縮期血圧とは、心臓が収縮して大動脈および全身の動脈に血液を送り出しているときの、欠陥にかかる圧力のことです。これは太い血管の硬さを反映しております。通常、年齢とともに上昇していきます。●拡張期血圧とは、心臓が大動脈弁を閉じて拡張したとき、心臓から送り出された血液の一部が大動脈に蓄えられ、その蓄えられた血液が壁の張力の反動で抹消側へ押し出されるときの血管にかかる圧力のことです。これは抹消血管の抵抗の高さを反映しております。通常、50~60歳をピークに徐々に低下していきます。高齢により動脈硬化が進むと収縮期血圧が上昇します。また、動脈硬化が進むと、心臓に連なる大動脈は弾力性が乏しくなるために膨らまず、抹消血管への血流量は少なくなるため、拡張期血圧は低くなります。心筋は拡張期の血流で灌流されているため、拡張期血圧の低下は心筋に不利になります。このように、近位の動脈硬化が進行すると収縮期血圧は上がり、拡張期血圧は下がることになります。脈圧とは、収縮期血圧と拡張期血圧の差のことをいいます。動脈硬化によって脈圧が増大すると、脳・心血管病のリスクが高まるため注意が必要となります。通常、60歳以降では加齢とともに増大してきます。加齢による脈圧の増大は、動脈硬化の進展が原因と考えられています。すなわち、動脈硬化が進んでくると大動脈の壁の伸展性が低下するために、最大血圧値が増加し、最小血圧値が低下し、そして脈圧が増大することになります。また、脈圧が大きすぎると将来的に心臓病や脳卒中になりやすいことが報告されています。※灌流: 体内または臓器・組織・細胞に薬液などが入った液体を流し込む事。
●心拍数:MSDマニュアル:加齢に伴い、心臓の体積は若干増大し、心臓の壁は厚くなり、心房や心室の容積はやや大きくなる傾向があります。心臓が大きくなる主な理由は、個々の心筋細胞が大きくなるためです。安静時であれば、心拍数(心臓が1分間に拍動する回数)がわずかに低いことを除くと、高齢者の心機能は若年者とほとんど変わりません。また高齢者の心拍数は、運動をしたときも若い人ほど上昇しません。動脈や細動脈の壁は厚くなり、動脈の内部はわずかに広がります。動脈と細動脈の壁の内部の弾力性に富んだ組織は失われます。これらの変化に伴って、血管はより硬く、弾力性に乏しくなります。
年齢を重ねると動脈と細動脈の弾力性が失われ、心臓が周期的に血液を送り出す際にすばやく拡張できなくなります。その結果、高齢者の収縮期の血圧は若い人よりも高く、ときに異常に高い値になることがあります。高齢者では、拡張期の血圧が正常で、収縮期の血圧が異常に高くなることがよくあります。このような高血圧は孤立性収縮期高血圧と呼ばれています。加齢による心臓と血管の変化の多くは、定期的な運動によって軽減することができます。年齢を重ねても、全身の筋力と同様に、運動によって心血管系の健康も維持することができます。また、運動は始める年齢にかかわらず有益です。

●猫:ナトリウムやカリウムなどの無機塩(電解質)は、体内の水分に溶けこんでいます。水分バランスと電解質バランスは密接に連動しています。■猫:体循環:心臓→動脈→肺以外の全身→末梢部毛細血管→静脈→心臓(肺循環に続く)肺循環 心臓→肺動脈→肺→肺胞部毛細血管→肺静脈→心臓(体循環に戻る)■猫:心拍出量〔cardiac output:CO(L/分)〕といい、心臓のポンプ能力の指標にします...。心室が収縮して血液を送り出すことを拍出といい、1回の収縮で送り出す血液量を1回拍出量〔stroke volume:SV...1回拍出量(L)と1分間に何回拍出するか、つまり心拍数(回/分)の積が、心拍出量(L/分)ということになります(図12)■猫:前負荷は大静脈圧、後負荷は大動脈圧(血圧)になります。右心系、左心系の2つのポンプに分けて考えると、右心系の前負荷は心室拡張時の右心房圧で、収縮能は右心室の心筋収縮力で、後負荷は肺動脈圧になります。左心系では、前負荷が左心房圧、後負荷は大動脈圧です(図14)。■猫:〇血圧は血管の抵抗と血液の量に比例します。したがって血液の量が増えれば、血圧も上がります。ナトリウムの再吸収を促すのは、血液量を増やすと同時に、血圧を維持するためでもあります。血圧=血液量 × 末梢血管抵抗。 大量に出血すると、血圧が下がるのもこのためよ。■猫:拡散の法則により、肺から血液へと酸素が移動し、血液から肺へと二酸化炭素が移動します。いずれも、ガス濃度を均一にしようとする自然な動きです。
▼エリスロポエチン:Erythropoietin; 略称: EPO)とは、赤血球の産生を促進する造血因子の一つ。主に腎臓の尿細管間質細胞で生成され、補助的に肝臓でも作られる。多くが腎臓で産生されていることから、慢性腎不全等の腎機能低下状態になると、エリスロポエチンの不足により腎性貧血に陥る。▼血圧調節:看護Roo!:ホルモンが働きかけるのは腎臓です。腎臓の受容器が血圧低下をキャッチするとまず、糸球体近くの細胞からレニンというタンパク質分解酵素が分泌されます。レニンは、血液中に待機していたアンジオテンシノゲンという物質をアンジオテンシンⅠに変化させます。アンジオテンシンⅠは、次にアンジオテンシンⅡに変化し、それが末梢血管を収縮させます。〇アンジオテンシンⅡは同時に、副腎皮質を刺激し、アルドステロンの分泌も促します。アルドステロンは、腎臓におけるナトリウムの再吸収を促すホルモンです。〇血圧を上昇させるのに、どうしてナトリウムを再吸収する必要があるのか、と思うかもしれません。思い出してほしいのは、ナトリウムには水を引きつける力がある、ということです。ナトリウムを再吸収するということはすなわち、水分を再吸収すること。水分を再吸収するということは、血管を流れる血漿の量を増やすことにつながります。■猫:〇血圧は血管の抵抗と血液の量に比例します。したがって血液の量が増えれば、血圧も上がります。ナトリウムの再吸収を促すのは、血液量を増やすと同時に、血圧を維持するためでもあります。血圧=血液量 × 末梢血管抵抗。 大量に出血すると、血圧が下がるのもこのためよ。▼ビタミンDは体内に入り、肝臓と腎臓で活性型に変化して初めて、その効果を発揮します。したがって、肝臓や腎臓の機能が弱まると、どんなにビタミンDを摂取しても、その効果が発揮されなくなってしまいます。活性型ビタミンDは、腸管からのカルシウムの吸収を促進し、骨を丈夫にします。活性型ビタミンDが欠乏すると、くる病となり骨がもろくなります。血圧を上昇させるレニンは、エリスロポエチンとは違い、腎機能低下の影響をあまり受けません。しかし、腎動脈が動脈硬化などの原因で細くなると、血圧自体は正常なのに腎血流量が減少し、レニンが分泌されてしまうことがあります。これが理由で起こる高血圧を、腎血管性高血圧とよびます。〇▼猫:高血圧は糖尿病、脂質異常症とともに生活習慣病で最も頻度の多い病気です。心筋梗塞などの心臓病や脳出血、脳梗塞などの脳卒中も高血圧と関連があります。高血圧は腎臓に大きな負担をかけるので、放置すると腎臓に原疾患がなくても腎硬化症などを引き起こし、腎不全になる場合があります。

【英語】
diastolic:
relating to the phase of the heartbeat when the heart muscle relaxes and allows the chambers to fill with blood.
拡張期:
心筋が弛緩し、心室が血液で満たされるときの心拍の位相に関連します。
systolic:
relating to the phase of the heartbeat when the heart muscle contracts and pumps blood from the chambers into the arteries.
収縮期:
心筋が収縮して血液を房から動脈に送り出すときの心拍の位相に関連します。
arteries:
any of the muscular-walled tubes forming part of the circulation system by which blood (mainly that which has been oxygenated) is conveyed from the heart to all parts of the body.
動脈:
血液(主に酸素化されたもの)が心臓から体のすべての部分に運ばれる循環システムの一部を形成する筋肉壁の管のいずれか。


【自律神経系英: Autonomic nervous system)】
末梢神経系のうち植物性機能を担う神経系であり、動物性機能を担う体性神経系に対比される。自律神経系は内臓諸臓器の機能を調節する遠心性機序と内臓からの情報を中枢神経系に伝える求心性の機序という2つの系からなる。
交感神経系と副交感神経系の2つの神経系で構成されている。 また、腸管を支配する神経系として壁内腸神経系と呼ばれる神経系もある。発生学的には脳よりも早い。また、壁内腸神経系は第2の脳とも言われている。
神経の機能:
随意神経系である体性神経系と対照して、不随意である「自律神経系」は循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、および代謝のような不随意な機能を制御する。自律神経系はホルモンによる調節機構である内分泌系と協調しながら、種々の生理的パラメータを調節しホメオスタシスの維持に貢献している。近年では、自律神経系、内分泌系に免疫系を加え「ホメオスタシスの三角形」として扱われることもあり、古典的な生理学、神経学としての自律神経学のみならず、学際領域のひとつである神経免疫学、精神神経免疫学における研究もなされている。
交感神経と副交感神経の2つの神経系からなり、双方がひとつの臓器を支配することも多く(二重支配)、またひとつの臓器に及ぼす両者の作用は一般に拮抗的に働く(相反支配)。交感神経系の機能は、闘争か逃走か(fight or flight)と総称されるような、身体的活動や侵害刺激、恐怖といった広義のストレスの多い状況において重要となる。
以下に運動時の生体反応を例にして、交感神経系の機能を述べる。
交感神経系の亢進により血管が収縮し、心拍数が増加する。この結果血圧が上昇し末梢組織の還流量が増加する。このような作用の結果消化管、皮膚への血液量が減少するが、一方で骨格筋への血液供給量が増加する。これは骨格筋の運動に伴う局所因子の影響に加えて、筋血管では血管拡張に関与するβ受容体が豊富なことも一因である。気管支平滑筋は弛緩するがこれは気管径の増加をもたらし結果として、一回換気量の増加つまりガス交換効率を向上させることとなる。
一方、代謝系に視点を移す。
運動時には骨格筋において多量のエネルギー基質(グルコース)を消費するため血糖維持が重要である。なかでも肝臓からのグルコース放出は重要である。交感神経は肝臓でのグリコーゲン分解と脂肪組織での脂肪分解を促し血液中に必要なエネルギーを与える。加えて、交感神経が骨格筋のグルコース取り込みを直接的に促進することも報告されている。交感神経は内分泌器官にも作用し副腎髄質ホルモン分泌、グルカゴン分泌を刺激しやはり末梢組織へのエネルギー供給に促進的に作用する。結果として、骨格筋を中心とした組織において豊富な酸素とグルコースが供給される一方で、皮膚や消化管へは供給が乏しくなる。このように、自律神経系は各臓器の機能を統合的に調節することで、結果として個体の内部環境を合目的にする。
心機能亢進、気管支の拡張、肝グリコーゲン分解、脂肪分解等が交感神経系の支配下にある一方で、主に安静時に重要となる消化管機能(消化管運動、消化液分泌)、排尿機能の亢進は副交感神経系のコントロール下にある。心拍数を減少させ、血圧を下げて、皮膚と胃腸への血液を戻し、瞳孔と細気管支を収縮させて、唾液腺分泌を刺激して、蠕動を加速する。副交感神経系は代謝においては同化傾向に働く。
交感神経系、及び副交感神経系が個々の臓器、器官に及ぼす効果についてはそれぞれの項目を参照されたい。

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